職場闘争の一手段として活用できる個別紛争解決制度

『労働通信』2002年1月号

 二〇〇一年一〇月一日から、これまでの労働基準法による「紛争解決の援助」にかわって「個別労働関係紛争の解決促進に関する法律」が施行された。

 これは、個個の労働紛争にかんして都道府県労働局に設けられた「総合労働相談センター」で紛争問題について助言、指導、あっせんをおこなうというものである。

 このような制度ができた背景には、@労働争議がじゅうらいの枠におさまらず多様化していること、Aリストラなどで労資紛争が増大していること、Bほんらい労働者の側にたって問題を解決すべき労働組合がその機能を喪失し、また組織率も低下していること――などが考えられる。また資本家の側も、労働組合の集団的な行動を抑制し、「個別的解決」にもちこもうとする可能性もある。

 しかし、未組織の労働者をはじめ、労働組合に組織されている労働者もこのような機構をつかわない手はない。

 この制度においては、たとえ労働組合の本部と経営者が「リストラ」に合意しても、個個の労働者が「それは労働条件の一方的不利益変更ではないか?」と疑問をもって「総合労働相談センター」に個別紛争解決処理として訴えれば、「助言、指導、あっせん」の処置がとられる。これには法的な拘束力がないとはいえ、職場の労働者のたたかいを発展させるうえでは有利な状況をつくれる。未組織の労働者についても同様だ。

 またこの制度は裁判のように時間と費用がかかることがないので「リストラ」やいわれのない使用者からの攻撃を受けている労働者にとって利用しやすい制度となっている。ただし対象となる紛争は次の項目だけなので注意する必要がある。

 ほんらいなら労働組合がさまざまな運動をつうじて、以上のような問題を解決していかねばならないわけだが、残念ながらそうなっていない。とくに未組織の労働者はこのような制度を有効に利用して、自分たちの運動に役立てていくこともたいせつだ。

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