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 集 労働組合の存在意義が問われた夏の労組大会


全逓大会へむけた職場討議のなかから

 

『労働通信』2000年9月号

アンケート用紙にびっしりと書きこまれた仲間の声

大阪府・郵便労働者

 われわれの支部では、全国大会の議案の下部討議の場である支部委員会で、職場実態調査のアンケートが配布された。アンケートは郵便課の非常勤化と集配課の大班制度から小班制度へ移行後の職場実態の調査を目的としていた。支部委員は議案討議よりアンケートの書きこみに集中する傾向にあった。

 「雇用確保」をうたいながら人減らしに賛成する中央議案討議にたいしては、「ニュー・ユニオン、ソフト・ランディング、アフター・フォローなど、やたらカタカナがおおく、抽象的でわかりにくい」、「公社化への道がみえない」、「なにを討議していいのかわからない議案」といった意見がだされた。

 討議のなかでは、あまり意見がでないなと思っていたが、支部委員会終了後に回収されたアンケート用紙には、職場実態改善のせつじつな要求がびっしりと書きこまれていた。

 集配課で実施された小班制度は、大班の課長代理を廃止し、課長代理も小班のなかで班長として課長代理の仕事も配達の仕事もやりなさいというものだ。これにともない、配達にでなかった8人の課長代理(局内の段取りだけが仕事だった)が削減され、あらたに小班のなかで8人の班長課長代理が発令をうけた。当然、小班の課長代理の仕事がいそがしくなるのは予測されていたが、実際はそれだけではないようだ。

 アンケートには、

 「当局は仕事の見直しもしないままに一つの班を二つにわっただけの無責任な小班施策だ。病気でやすまれても応援ができたが、いまはその態勢がとれない。休暇の申請があっても週休や非番日に変更してやすんでいる」

 「通区訓練(あらたに配属された区域で郵便物を配達する訓練)もないまま班編制がやられ、訓練の予定もたてられない」

 「課長は非常勤補充をするといいながら、人があつまらないといいわけをする」

 「残業が毎月の三六協定(残業時間の上限をとりきめた労使協定)の範囲ぎりぎりで、サービス残業もふえている」

 「非常勤を補充してくれというと、残業の実績がすくないのでむりだといわれる。必死で配達していることが理解してもらえない」

 「非常勤からも、『翌朝配達』をおこなって汗だくでかえってきたら本便の配達、おまけに残業では、過労死で死にそうだといわれている」

 「執行委員は職場状況を聞きにこい」

 ――など、せつじつな要求がびっしりと書きこまれている。

 執行部は支部要求書を提出し、非公式の課長交渉や要求準交渉をおこなったが非常勤の確保や要員問題ではここを吹き抜けることができなかった。組合員からはどこにいえば解決できるのかというストレスのたまる交渉報告しかできない。

 中央本部が、「合理化」、人減らしをすすめる方針をうちだすなかで、支部、分会段階での組合の活動もむずかしくなっている。だが、アンケートをはじめ、組合員の生の声、せつじつな要求をおもてにだしていく活動をつよめ、現場レベルから労働組合のほんらいの役割を発揮させる活動を一歩でも、二歩でも前進させる努力をつづけていきたい。


「本部派」であった支部執行部が「独自」色を強める

大阪府・郵便輸送労働者

 いつもよりあつい今年の夏ですが、労働組合の全国大会が、各地で開催されています。

 わたしの所属する全逓も7月に広島で全国大会を開催しましたが、その前段の7月10日、11日には、日逓部門の全国代表者会議が開催されました。

 全逓労組は、一番構成組合員のおおい郵政部門のほかに、郵便輸送会社である日本郵便逓送の労働者で構成される日逓部門、簡易保険事業団・保養所の労働者で構成される事業団部門、郵便輸送会社の労働者で組織される郵送労共闘があり、全逓全国大会の前後に各部門ごとの代表者会議が開催されます。

活発化する支部委員会での論議

 この全国代表者会議のまえに各支部で支部委員会が開催され、全国大会、代表者会議の議案を討議するのです。わたしの支部では、この支部委員会が七月三日に開催されました。

 全逓大会の内容については、議案もぼうだいな量で時間もすくないことから、あまり討議にはなりませんが、日逓関係の代表者会議の議案については、つっこんだ討議になります。 

 今年の議案書では、日逓企業のすすめる「経費節減」の一環として、「退職金の支給率のひきさげ」と「中高年をふくめた新規採用問題」「労働組合の組織再編問題」が提案されました。

 審議にはいってすぐに、2年後に定年をむかえるMさんが、開口一番、「勤続30年未満はなぜ退職金の支給率がさがるのか? 理由をいえ」と発言しました(Mさんは勤続年数が28年しかない)。

 つづいてSくんが「ボーナスや退職金には手をつけないといっていたではないか。在職死亡で死んでも労災闘争もしてもらえない。労働者はふんだりけったりだ」と質問しました。

 しかし執行部は返答にこまってしまいました。くるしまぎれに支部長が「退職金の支給率の問題は、在職者には関係ない」といっても、「議案書のどこにそんなことが書いてある」「新規採用の要求にしても、具体的なことはなにも書いていないのに期間社員に幻想をあたえるな」とのやじがとびました。

 労働組合の組織再編に関係する分会交渉権の問題、郵政公社のもとでの日逓企業のあり方については結局結論がでずじまいでした。

職場の労働者の意見を反映せざるをえない執行部

 6〜7年前までは、わたしの支部の委員会では、だいたい「原案どおり、本部案支持、賛成」で進行していました。

 大きい意味では現在でもこの方向ですが、この4〜5年すこし状況が変化してきました。それは6年前の「緊急の政策・制度の取り組み」によって職場に深夜労働が拡大され、一気に労働条件が悪化していらい、労働条件の低下、賃金の抑制、「リストラ」攻撃が加速するなかで、労働者の意識がじょじょにですが変化してきているからです。

 支部の日和見的な役員でさえ「退職金はまもるといっていたのに急に議案書にでるのはおかしい。反対である」とか「総論は賛成だがその具体的な中身については反対のところもある」などと発言をするようになってきました。 

 全国代表者会議でも、わたしの支部は、東海や中国の支部とおなじくらい「本部派」であったのが、さいきんでは「独自色」をつよめていると聞いています。

 日和見的な役員の言動をすべて信用することはできないが、労働組合である以上、職場の労働者の意見を無視することなどはできません。

 議案だけでなく職場の問題について、労働者のあいだで意見交換を活発化させ、労働者の意識を高めていくことがたいせつな時期にきています。またこのような活動は、沈滞している労働組合活動を活性化させる第一歩になりえると思います。

 

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