『労働通信』2000年3月号
「労働通信」の再刊を記念してさる2月5日、大阪東淀川勤労センターで読者交流会が開催された。今回は、郵便、NTT、タクシー、フリーター、民間中小企業の労働者や『労働通信』の編集部などが参加した。
まず、『労働通信』が再刊されたことにたいしては、旧読者から歓迎され、全国からつぎつぎと購読の申し込みやカンパ、はげましの電話などがよせられていることが報告された。感想としては「いまこそ、労働通信のような雑誌がもとめられているときだ」「『再刊のよびかけ』の内容がよかった」「労働者の実態などは刺激されるところがおおかった」「職場の労働者もさっそく買ってくれた。定期購読になるだろう」といった意見がだされている。
同時に交流会のなかでは、「再刊は歓迎されているが、『すこしものたりない』との意見もある。情勢問題についてもっとつっこんだ内容が必要だ」「人人の関心事をとらえ、『読もうか』と思わせる特集が必要ではないか」「以前はセクトの機関紙のようであった。労働組合とはべつのところで運動をつくるというのはいけない」「ちいさなものでもよいから、運動の教訓をみちびきだしていくような編集が必要だ」などの意見が参加者からだされた。
つぎに職場の状況を交流した。
タクシー労働者は、「月に20万円かせぐためには明け公休など関係なく仕事をしなくてはならない。オール歩合制への移行後、ほとんどの労働者が『だまされた』といった。職場で発生する問題の究明が必要だ」という意見がだされた。
NTTの労働者は、知らないうちに派遣労働者がふえ、過労死があいつぎ、自殺もおおい実態、労組が冬眠状態になっていることなどを語った。また、NTTは電話会社から情報・通信・流通産業への転換をめざしており、労働者の「意識改革」が公然とさけばれ、大「合理化」による人員の削減がやられようとしていることも報告した。
郵便の労働者は、公社化の問題にふれ「いまの赤字会計では公社に移行できず、赤字がつづくとまた民営化論が台頭してくる」と、思想攻撃が活発になっていることをのべた。
郵政省の下請け企業の労働者からも、マスコミの攻撃がつよまり、それが労働者の賃金などの労働条件の低下をうながしていること、「規制緩和」の名のもとに運送労働者がはげしい競争にさらされ、生活が破壊されていることが報告された。
また今回の交流会では、資本主義社会の姿が急激に変化してきており、従来の硬直した認識ではこの変化・発展に対応できないことも論議された。とくにトヨタ、フォルクスワーゲン、GMの提携は、従来のように、大資本がプラントを輸出し、現地生産するというのではなく、日米欧の工場やシステムを利用し、基本的な設計や計画はインターネットを介しておこなっている。資本の国際化の急速な進行は、従来の流通システムを破壊し、労働者だけでなく中小零細業者もふくめ失業を増大させている。これにたいして労働者階級の側も国際的な団結が絶対条件であり、世界の帝国主義が搾取と抑圧をおこなっているという認識が必要であることがはっきりした。
最後に「労働通信」を発行するごとに交流会を開催し、討議をふかめていくことが確認された。