『労働通信』2000年1月号
郵便物の輸送を独占的に委託されている日本郵便逓送には、正社員とおなじ仕事をしながら不当に低い賃金しかもらっていない「期間臨時社員」と、1日の労働時間が六時間に満たない「短時間社員」が多数存在している。
このなかで、期間社員の未払い賃金を支払うようにとの判決が、京都地裁、大阪高裁でだされた。
ことのきっかけは、京都日逓に所属する期間社員が、本来仮眠時間が確保されているにもかかわらず、「臨時便走行」と称してはたらかされ、しかもこの時間の賃金を日逓企業が支払っていなかったことにある。
トラック運転労働者は、労働基準法のほかに「自動車運転者労務改善基準」にもとづいて労働時間などが設定されている。
24時間拘束される場合は、最低四時間の仮眠時間と2時間の休憩時間をあたえなければならない。
この睡眠時間中に起床させ、仕事をさせた場合は、別途深夜手当、基準賃金を保障し、なおかつ四時間の睡眠時間を設定しなければならない。この時間は労働時間なのだ。
そのため、この全仮眠時間を労働時間として、賃金の全額支払いをもとめる裁判を期間社員がおこしたのである。
この裁判では、京都地裁、大阪高裁とも期間社員の勝訴となった。しかし日逓企業は、不誠実にも敗訴を認めず、最高裁判所に上告している。
職場のおおくの労働者は、「いつまで勝てない裁判をしてるんや」「最高裁にいっても勝てる内容やない」「期間社員のいってることの方がただしい」と日逓企業の態度を批判している。
日逓企業も、期間社員への2時間の休憩と四時間の仮眠時間を明確化せざるをえなくなっている。
原告代表・稲井 司
京都日逓では、あまりの差別賃金にたいして、会社を被告に未払い賃金を支払うよう裁判をおこなっています。
会社は、期間社員の24勤(泊まり勤)にたいして仮眠時間を保障しておらず、仮眠時間中でも突発臨時便を走行させています。裁判は、このような拘束性のつよい仮眠時間帯は全仮眠時間を労働時間として認め、賃金を支払うようもとめるものです。
一審、二審とも判決でこの仮眠時間は労働時間であり割増賃金を支払うよう判決がありました。
また会社は数年間の賃金(1人約300万円)を数年間さかのぼって利息6%をつけて支払わねばなりません。
この労資なれあいの企業では、正社員のベアは低額におさえられ、郵政官僚が天下りし、日逓をさるときには5〜6年で5000万以上の退職金をぼったくり、また天下りの渡り鳥をするのです。
わたしたちはこのような実態をみなさまにお知らせするとともに、まともな労働運動をおしすすめなれば、ますます無能経営者の思うつぼにはまると考えます。
日逓ではたらくまじめな労働者のみなさん。差別のないあかるい職場にするため奮闘しようではありませんか。
またわれわれは、他の裁判などでたたかっている臨時社員にも目をむけ、支援をおしまないつもりです。
全臨時社員に賃金が未払いであったことを会社は表明しろ! 全臨時社員に未払い賃金を支払え! ということを訴えるものです。